ナノ化学科とは?



ナノ材料分野、
エネルギー・環境分野、 バイオ分野
の3分野に注目しています。


:: ナノ材料分野 ::


生物の組織を拡大してみると、とても美しい模様(凹凸などの構造)が見られます。 そしてそれらは、多くの場合ナノメートルという単位で表される大きさを持ちます。 逆に、生物の機能に代表されるような、高度な各種機能を「物」に持たせようとすると、ナノメートルで表される大きさを持つ特殊な構造がしばしば必要となります。これがナノ材料です。

ナノ構造を持つ材料は、ごく最近作られるようになり、科学技術全般に大きなインパクトを与えています。しかし、この小さな世界を操る技術を、私達はまだ多く持ちません。
ナノの世界は、まだまだ未開拓の分野なのです。そしてナノの世界で主役を演じるのは、原子・分子を操ることのできる「化学」なのです。

:: エネルギー・環境分野 ::

エネルギー問題で言うならば、石油代替エネルギーの開発、原子力エネルギー利用の是非、 太陽エネルギー・風力エネルギーなど自然エネルギーの利用促進等、そして環境問題で言うならば、オゾン層の破壊、環境ホルモン、大気中における二酸化炭素濃度上昇、地球温暖化等、これらの分野には解決しなければならない問題が山積しています。これらは人類の存続に関わる問題とも言えます。
「化学」が主役となり、一刻も早くこれらの問題に解決策や改善策を出さなければ、 私達の現在の生活は維持できなくなります。

:: バイオ分野 ::

生体の機能が化学の言葉(原子・分子レベル)で理解されるようになって長い年月が経ちました。生体の全てを理解するにはほど遠いものの、生体の「化学物質の集合体」としての理解は、毎年確実に進んでいます。ある科学技術に必要なものを手に入れようとする時に、化学的に合成して手に入れるのが良いか、バイオ技術により手に入れるのが良いか、検討されることもあります。 バイオ分野は、それ程密接に化学と関わっているのです。
「化学」の立場からのバイオ分野への貢献や「化学」の立場でのバイオ技術の利用等は、21世紀にさらに花開く分野と言えます。

 

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